テレヴィで、この夏がんがんポリスがスリを検挙しているというルポルタージュをやっていました。エッフェル塔、オペラ座、シャンゼリゼなどパリの目玉観光地担当のポリスは、スリにあった観光客の被害者に、盗られた携帯やお財布を取り戻すという快挙をあげ続けているということです。
スリは大抵ルーマニアから来たジプシーの女の子達です。仲間の連結作業が徹底しているので、捕まえても品は違う仲間に渡っていて証拠がありません。するとアホ面かきたくないポリスとしては、その辺にたむろっているジプシーの子達全員を集め、皆の身分証明書を取り上げます。そして実行犯だけど証拠が無い子に品を持ってこなきゃ、こいつら全員の身分証明書は無くなると思えと脅します。仕方ない、実行犯の子は品を持っている子に電話をし、『今!直ぐ、直ぐ持ってきて!』と必死のぱっちの緊急連絡します。ぼんやりした被害者の観光客は、盗られた品が戻ってきて、涙を流してフランスポリスに感謝するという粗筋のルポルタージュでした。
そうそう盗られたのもを取り返してくれるなんて無いだろうと疑い一杯で見ていたんです。
先日、同業者の友達とお茶を飲んでいたら、この夏彼女のお客さんがオペラ座地区でスリにあったと話し始めます。
歩いていると、ポリスがジプシーの女の子3人引っ張ってきて、これはあなたのお財布ではないですか?と聞いてきたそうです。お客さん、『あーそれ私のお財布!』盗られた本人、全く盗られた事すら気が付いていなかったそうです。
へー、本当にフランスのポリスきちんと働いていたんですね。素晴らしい!すっかり見直しました。まぁその後は調書だなんだで、警察まで連れて行かれて、貴重な観光時間を取られたそうですが。
スリには不向きな女の子達は娼婦の道を選んでいます。というか選ばされているのかもしれませんが。
彼女達は田舎道にセクシーな格好で立っているので、車を運転している男の人達が、ポーと余所見をして事故が絶えない危険地帯になっているそうです。
彼女達の仕事場は畑や近くの墓場など所かまわずだそうです。ほとんど犬です。
普通のジプシーたちが住んでいるのは、キャラバンが集まっている空き地。しかし取り締まっているボスは、プール付きの豪邸に住んでいます。
女の子たちは、国に置いた子供を親に預け、仕送りする為にフランスで娼婦になっているということです。
うちの近所にも真緑色した目を持つジプシーの物貰いがいます。ノートルダムの背むし男のイスメラルダってこんあ感じかしら?といった子です。この子が次から次から子供を生んでいるんです。1度バスで会った事があるのですが、いったい何処でどんな生活しているんだろう、子供は病院で生んでいるんだろうかと、エキゾチックに想像逞しくしています。日がな子供と道にうずくまっている彼女は、感じが良いし、美人さんなので近所でも愛されている存在です。
ジプシーの女達は皆それぞれの適材適所でお金を稼いでいるようです。昼間のキャラバンはブラブラしている男達ばかり。となると時々地下鉄で下手な音楽を奏でているジプシーのおっさん達は真面目な働き手ということなんでしょうか。
何はともあれ、皆さんお気をつけ下さい。パリの地下鉄は、日本の駅の構内放送に負けないぐらいうるさく、スリに気をつけろ!と各国語で放送し続けています。