パリに住んでいて幸せを噛みしめるひと時が、”あれちょっと見て見たい”と思ったらバスに乗って、すいとルーヴル美術館へ行けること。めっちゃ混んでいたら電話をすればするりと入れるという裏技もあります。えへへ。
何しろ1分間に50人の入場者がいるような世界一人気の美術館です。オルセー美術館は見学しやすく、絵も印象派など分かりやすい、安心して鑑賞できる展示物なので突っつきやすいのですが、ルーヴルは元宮殿だけあって、建て増し建て増しで迷路の造りだし、血だらけのキリストや首切りの場面だったり、暗い色合いのおどろおどろしい作品を大量に見せられて、よけい疲れてしまいます。全部見る為には、1点に付き10秒かけて96時間かかり、展示室だけでサッカー場の10倍、403部屋あるとのこと、覚悟が必要です。
キフキフパリがルーヴルをご案内する場合、決して外せない作品を網羅するハイライトコースだと1時間30分位。3時間のじっくりコースだと、こんな所もあるんだと、人も疎らなお部屋もご案内します。
そんなコースの中でも私が好きな部屋はシュリ―翼1階の、、王の間の控えの間だったブラックの天井画があるアンリ2世の部屋です。
パリの3大美術館はルーヴル、オルセー ポンピドゥ。それぞれ持ち場があって、ルーヴルは先史時代から19世紀、オルセーは2月革命があった1848年から第1次世界大戦まで、それ以降がポンピドゥ、と区分されています。
それなのに、その古さが売りのルーヴルが天井画をピカソなどと同時代のブラックに描かせたというのだから嬉しくなります。
天井画を描いたブラックは当時70歳。この作成で心底疲れ果てたブラックに対して、映画監督のヒッチコックが”アメリカのうちの居間にも同じの描いて、ご存じのように何しろ私は”鳥”とは縁が深いんだから”と頼んだけど、あえなく拒否され、ブンブンにヒッチコックは怒ったそうです。
そして、シュリ―翼、地階にあるサル カリアティードも、おーここでモリエールなんぞが演じたのか、この上に楽団がいてなどと夢を見ていられます。この部屋で一見して欲しいのが、”眠れるヘルマプロディートス”の彫刻。 美青年が妖精に犯されて両性具有者になっちゃった、というギリシャ神話は本当に面白い。前に回って見て見てください。
他にも教科書で、印刷が悪くてよく分からず、なんだか黒っぽい変な形だなと見ていたハンムラビ法典。ルーヴルで1番古い作品、新石器時代のアイン ガザルの人間像などもご案内します。
王家の人達にはあまり人気はありませんでしたが、宮殿だけあってゴージャスな建築を見るだけでも価値のあるルーブル美術館。やはりパリ観光には外せません。