キフキフパリのフェイスブックページにも載せましたが、パリのノートルダム寺院前の今年のクリスマスツリーはロシアからのプレゼントです。
この寺院前広場に大きな大きなツリーを設置するようになったのは12年前から。不届き者がツリーの飾りつけを盗んでいくから毎年買わなければならないし、年々ツリーのための出費が上がり、今や80000€かかるそうです。
寺院入場は無料だし、こんだけの見学者が来るとなると寺院の維持費だって相当なもんだそうです。そこへ、いくら我らの主のお誕生日とは言え、クリスマスツリーに80000€はいかにも痛い。どうしたもんかと脳みそを絞ってみて思いついたのが、バチカンのサンピエトロ寺院。
あそこのクリスマスツリーは毎年どこかの国からの寄付だそうです。
そやそやとパリの大司教は早々各大使に電話して、ツリー買ってと頼みました。そして一番最初にいいよ、と言ってくれたのがロシアだったというわけです。
これが論争を巻き起こしています。今、フランスとロシアはウクライナの件で仲違いしています。ロシアなんかからそんなもの貰って、と政治上の立場からの人はプンプンしています。教会側、んなこと言ったって、ほな誰がツリー買ってくれますねん、宗教と政治をごっちゃにしてはあきまへん!と何処吹く風のパリ大司教は、来年はお宅にツリーをお願いしますよ、とウクライナ大使に既に電話したそうです。
とにかく無事、25メートルの立派なツリーがロシアから4日かけて到着しました。運送費25000€はロシア持ち、設置費用40000€は寺院持ち。去年は12月24日にツリーが倒れてしまったので、今年は特製強力設置法を取り入れたそうです。
ロシアの国営テレヴィでは、『今年はパリジャンはクリスマスツリーを買うお金が無いそうです。我々ロシアがプレゼントいたしました!』と流したそうです。