フランス人に2人に1人がデブと発表されましたが、疑わしいと思います。私の知り合いではちょいと丸いパリジェンヌや臨月腹のパリジャンはいますが明らかなデブはいませんもの。
それでも、アレは食べちゃダメ、何時以降は食べちゃダメとか、デブ対策がテレヴィや新聞ネタにいつもなっています。結局は科学的な物は体に入れない、本来の野菜やお肉をきちんと食べる!と言うことです。そこで猫のご飯にまで浸透しているオーガニック、こちらではビオ!スーパーのビオコーナーは日に日に大きくなってきて、麦やら昔の野菜やらがカムバックしたりしています。多少高くとも体に良い物をという意識が特に都会人は高くなっているようです。それにしても鉛筆までビオってのは、あんまりです。
パリに住む管理職の80%はパリを離れて地方に住むことを望んでいるそうです。実際引っ越す人は年々増えているそうです。自然の中で家族仲良くゆったり生活したいんですって。
ここ数年のこんな傾向を見ていて,はたと膝を打ったのが、第2次世界大戦後ウハウハだったアメリカで起こったムーヴメントのビートジェネレーション。何故そこに繋がった?と言われそうですが。。。
機械化、オートメイション化された大量生産、消費社会。そんなざわざわした行け行けの世の中がアホらしく思った人達が『大草原の小さな家』のインガルス家の様な生活に戻ろうよ!文明社会クソッタレ!
と立ち上がりました。中心人物はアレン ギーンズブルグ、ウイリアム バロウズ、ジャック ケルアック。
ジャズとアルコール、ドラッグ漬けのしょうむない集団でしたが、皆生まれも教育も良いので作家や詩人やらになって後々まで大きな影響を与えています。ジャック ケルアックの映画『オンザロード』などはヒッピーのバイブルとも言われています。
ニューヨークのコロンビア大学生だった彼らの溜り場はグリニッジビレッジのこのキャフェ。
1957年から1963年はパリのこのホテル、その名もビートホテルがビートジェネレーションの溜り場になりました。
世の中が人間離れしていくと、人は反発するものなのですね。
ビートジェネレーションは、今ブームの自然と共にストレス無く健全な生活を!というのと真反対な全く持って不良な不健康な生活でしたが、知的で魅力的な世代だなとそそられます。
残念なのがその時代の話をしてくれる人が回りに居ないこと。せいぜい映画を見るしかないや。