1週間のパリ滞在に愛犬と一緒に日本からお客様がいらっしゃいました。もう見ているだけで可愛くて仕方がないワンちゃんですので、一時たりとも離れたくないからヴァカンスも一緒にいくのは当たり前というのは当然です。
出発前の日本での準備は大変そうですが、フランスでの出入国は至極簡単。ほぼノーチェック。さすが犬も旅行するのが当たり前のフランスです。フランス到着後に獣医や動物検疫所などへ行かなければならないのは日本への再入国の為にです。獣医は七面倒くさい日本の書類に『日本はめっちゃ厳しいで~ぇ』と関西弁風的なフランス語でぼやきながら緊張して記入していました。なんせ間違えたらアウト、ホワイト修正はまかり通らない日本だそうです。
犬は世にも変わった生き物で、同じ犬同士への感情より、違う種の人間に対しての方がストレス無く、心地よく感じるそうで、飼い主への絶対的な愛情を抱くそうです。ハチ公やラッシーやらが主人公になるような忠犬物語は山ほどありますものね。その点猫は、飼い主への愛情度はぐっと低いそうです。
先日中国で起きた盲導犬誘拐事件は、誘拐犯が ”ごめんなさい、悪い事をしました”と書いた紙を首輪に括り付けて、盲導犬を返したという、酷い話なんだか、良い話なんだか分からない目くらましをくらったような話でした。
あ~、”盲導犬”と聞いただけで、ふにゃ~としてしまうのですが、彼らのストレスを考えると何とも痛ましい気持ちになります。吠えてはいけないのですよ彼らは!日本のどこかで、電車の中でどこぞの大ばか者に刺された盲導犬は、”きゃ~ん痛い~ぃ” とも言えず、飼い主は見えませんもので、あなたの犬血を流していますよと言われるまで気が付きません。それまで耐えていた犬の事を考えるだけで泣けてきます。
犬は飼い主と楽しく遊んでなんぼの生き物です。それなのに、現役の盲導犬は遊びも制限され、玩具も特定の物しか与えられないそうです。あ~忍びない。10歳で引退するそうですが、今までの仕事を若い犬に取られるのも彼らにとって凄いストレスになるそうです。あ~切ない。
盲導犬訓練中に視力が弱くて落第したボストン在住のある犬は再就職先が決まったそうです。高級ホテルのお客様お出迎え係りです。こういう気風のホテルは絶対素晴らしいホテルに決まっています。
すっかりがっかりしたのですが、退職した盲導犬の里親になるには広いお庭をもっている事が条件でした。特にパリでは散々ストレスフルな仕事をしていたのだから、退職後は広々のびのび落ち着いた環境の所で生活するのが必要だからということです。
ならば、盲導犬訓練中の子を預かるという手は可能性がありそうです。子供の学校の送り迎えと同じ要領でしょうから。孫の学校の送り迎えするより楽しそうです。
フランスでは4件に1件で犬を飼っています。パリなど都会では犬公園や犬トイレもあります。犬嫌いの人には居心地悪い国でしょうね。