教育熱心なパリ

ご存知のようにパリは20の区に分かれております。
上から見るとパリは大体まあるいので、真ん中のパリ発祥の地、シテ島を1区として、でんでん虫の殻の要領でくるくると回って右或いは東の端の20区にたどり着きます。
くるりと回る山手線の内側の大きさ程度のパリが、こんなに細かく区画されていて、それぞれの区に当然区役所があります。
そしてそれぞれの区が左寄り、右寄りと政治的にも分かれています。
とは言えそれによって自分の住む地区を選ぶ人は少ないとは思いますが。
区役所自体立派です。
どこぞのお城の舞踏会みたいなイヴェントだって出来るぐらいゴージャスです。
それで〈区便り〉が定期的に送られて来るんですが、うどんのお湯が沸く間、暇だったのでじっくり読んでみましたら、家計簿が報告されていたんです。
なんとまぁ、予算の半分以上が教育費に使われているんです。
確かに公立学校は100%タダですからね。
各区には図書館がいくつもあります。
区営の音楽学校が無い区は2区、3区、4区だけです。
給食費は親の収入により決まりますが、いたって良心的な値段です。
フランスは小学校まで親が送り迎えをしますので、うちの場合、一歩たりとも近い所という理由で、私立に突っ込んだんですが、給食費なんて、一食千円ぐらいします。
文句たれの息子は、水道の水一杯と期限切れのヨーグルト一個位しか食べないので、ほんと悔しい。
一年に何度もあるお休みの間、子供はいつものように学校へ行くことが出来ます。
しかし先生ではなく、市の職員が面倒を見てくれます。
お勉強はなく一日中遊び。時々美術館や映画や公園に連れて行ってくれます。
この料金も親の収入に比例します。本当に公平ってもんです。
タダでちゃんとモニターや先生が付いてスポーツをやらせてくれる機関もあります。
こういった良い物をきちんと利用しない私はバカです。
しかしですね、しょっちゅうストライキだなんだで学校が閉まったり、先生の当たりハズレが大きくある公立学校は不安なんですなぁ。