サラダ、サラダ、サラダ

今フランスのメディアは朝から晩まで移民問題でひしめいています。中東や北アフリカ辺りから先ず海でギリシャへ上陸し、マケドニアを通って、セビリア、ハンガリーへというコースが最近の新ルートと言う話を聞いて、先ずそやそやと浮かんだのは、マセドアンサラダ!マヨラーの私には好みのサラダなのですが、不思議に自分で作らないサラダです。
ジャガイモ、人参、キュウリ、グリンピースなどを小さな角切りにしてマヨネーズで和える。焼いただけのステーキの付け合せにしてもいいし、サンドゥイッチにしてもグッド。サラダの名前の由来は、野菜の切り方がマセドアンという名前だからと読んだ事がありますが、マケドニアという国は色々な民族が交じり合って、色とりどりだからマセドアンサラダと言う。と言う説を私は支持します。
考えてみれば土地の名前の付いたサラダは結構ありますね。フランスでは、サラダニーソワーズ。ジャガイモ、ゆで卵、トマト、キュウリ、ツナ、アンチョビ、オリーブの入った豪華なニース風サラダ。
イランのシラーズ地方のシラーズサラダは、トマト、キュウリ、玉ねぎ、ハーブを混ぜたスパイシーなサラダ。
イスラエルサラダは、トマト、キュウリ、紫玉ねぎ、赤ピーマン、黄ピーマン、ハーブ、レモンをオリーブオイルで和えた、暑くて何も食べたくない時にも美味しいサラダ。
友達たちとのおばちゃんランチを家でする時、よくこのようなサラダを何種類か作ります。これに美味しいバケットとチーズとワインだけで皆大満足です。何しろ女子にはサラダを食べさせておけば喜ぶので簡単でいいです。
お昼にサラダをつつきながら見ていたテレヴィに、何日も足止めされていた難民達がやっとハンガリーから出て行けると、希望に顔を輝かせてバスに乗り込んでいる様子が映っています。自分の国に住んでいられないという事が本当にピンときません。全命を賭けても出て行かなければならない状況って、どんなの?
平和で安全で皆に褒められる国に生まれ育ちながら外に出て行った私は罰が当たるわ、とサラダが心につっかえました。