悲しいベルギー

火曜日、ベルギーの子供達を乗せたバスが大事故を起こし、子供22人、大人6人が死亡、22人の子供が怪我をしました。
国境もうやむやのような直ぐ横のベルギーの事なのでフランスでも何はともあれそのニュースで明け暮れています。
小学校6年生のクラスのスイスへのスキー旅行の帰りでした。
2クラス分52人を乗せた大型バスはスイスのトンネルの中で、車寄せ、避難場所みたいな所の小さな壁に激突。
原因は運転ミス、なんらかのバスの故障、運転手が発作を起こした。のいずれかだろうと言われていますが、運転ミスは有り得ないと思うような事故の仕方です。不可抗力な何かが起こったとしか思えません。
最悪なのは、事故の連絡を受けた親達はわが子が生きているのか、死んでいるのかが現地に行ってみるまで分からなかったと言う事です。これで一気にがん細胞ができた人もいるのではないでしょか。テレヴィで事故後のバスの様子、家族達の様子を見ているだけで心がずっしり重くなります。
長距離バスの事故は多いです。特にスペイン方面が毎年のようにありますがこんなに多くの犠牲者が出たのは無いです。
ベルギーというのは変わった国で、皆仲悪いんです。
先ずあんなに小さい国なのにドイツ横の人はドイツ語(ほんのわずか)、オランダよりの人はオランダ語、フランスよりの人はフランス語を勝手に話しています。
生活習慣、気質も違っていて、それをお互い嫌いあっています。
首都ブリュッセルはオランダ語、フランス語のバイリンガルです。
オランダ語圏はゲルマン民族なので、真面目、几帳面、生活水準も高く優等生です。フランス語圏はラテン民族、まーフランス人みたいな人達で、失業率高く、オランダ語圏に経済的に沢山援助してもらっています。
なわけで、オランダ語圏はもうフランス語圏とは離婚したいと言います。一人でやって生きたい!独立したい!と言っています。
オランダ語圏に行ってフランス語を話すと無視されたりします。役所の書類等オランダ語だけ。公園に『オランダ語を喋らざる子、入るべからず!』と書いてあると聞きました。まるで『犬と中国人、、、』『ユダヤ人、、、、』と同じレベルです。
このような国を統治するのは無理です。連立政権も失敗して、2010年から1年半の間無政府状態でした。しかし地方行政が機能しているのでノープロブレムだそうです。そこが又変。
バス事故に会った子供達の学校はオランダ語圏です、10人がオランダ人、1人がドイツ人、1人がポーランド人、40人がベルギー人だったそうです。
関係者のインタヴューでも、話すフランス語はとてもぎこちなかったり、又は全然フランス語を話さず、英語を話している人もいました。
いつも仲の悪いベルギー人達がこの事故で1つになって、ベルギー全部が悲しみを分け合っています。