無外流居合道

居合って長い棒を突いたり、引いたりするもんだとばっかり思っていました。
見事な無知蒙昧ぶりのまんま、パリ日本文化会館で居合道の演部会をするというので見に行ってきました。
色々な流派がある居合道の中、唯一ほんまもんの刀を使う『無外流』のお侍さん方がパリにいらしたんです。
この様子をみた時、ヤクザ一家なのかい。ひーっと思いました。
 
 
 
 
 
デモンストレーションを見ている内に、チャンバラ映画にきっと皆さん出演してるんだわと思いました。
本当にその時代の人のお顔なんです。眼がねさえしていなければ。
 
 
 
誠の侍のようなので、そりゃ欧米人は憧れちゃいます。
ドイツからの無外流の門下生も参加しました。
この上から下まで真っ白で決めたドイツのリーダーは殆どコスプレかしら?ジャパン エクスポにこんなん居る居る。なんて思いながら楽しんで見ておりました。
日本人は腰がしっかりしてて、軸があるんですが、ドイツ人は力強そうなんだけど、動きがなんかふにゃーらーんとしているんです。
日本人は全員真っ白なパリッとした足袋を履いていたんですが、ドイツ人は裸足で足袋を履いていない人が殆どでした。
きっと足がでかすぎて足袋がないんでしょうね。
ちょっとがたいのいいフランス人に着物を着せてみると、着物が足りなくて、前が合わさらなくなってしまうんですが、そんなの見ると、どんだけ我々日本人は華奢に出来てるんだろうと深刻に考えてしまいます。
足も腕もにょっきり出てて、前身ごろの左側と右側が1CMやっと合わさった浴衣を嬉しそうに着ている外国人、温泉でよく見かけますよね。
浴衣があんな風になっちゃう日本人見たこと無い。
こんな物騒な武術なのに、静ーーかなんです。
誰かのお腹のキュルキュル音が聞こえるぐらい。カメラのシャッター音がうるさいぐらい。
日本の文化ってどれも無音でゆっくりした動きが基本のような気がします。
それが見る人に神聖さを感じさせるのでしょうか。
お侍さんは結構年配の方が多くて、本職はやっぱり警察官とか大工さんとか植木屋さんとかなんでしょうか?
あっ、すし屋や日本料理人なんかも似合いそうだわ。
皆さんきりっとしていらして、女性の方もびしびしっとしていらっしゃるんです。学校の先生かな。
日本にいるより、外国にいる方が日本の文化、芸術に触れようと積極的になると思います。