フランス人のヴァレンタイン

フランス人カップルの半分はヴァレンタインに何がしかするそうです。75%の人は2月14日は相方の優しさにうっとりする日だそうです。テレヴィでも雑誌でもお店でもハートマークだらけ、コレじゃカップルとして何もしない訳にはいかないです。
まんまと商業作戦に引っ掛かっています。大車輪で動いているのは、花屋。家の下の花屋もトラックが何度も配達に来ていました。レストランもヴァレンタインスペシャルを企画して満員御礼。知り合いのレストランは夜なのに2回転サーヴィスしたとげっそりしていました。それから宝くじも賞金が高いです。当たったら世界一周旅行に2人で行こうね、と大きな夢を託して皆買います。日本で狂気の沙汰に売れているチョコレートをプレゼントにするフランス人は50~70代の爺さん婆さん達なんですって。
2月14日、美容院へ行くと、いつもの美容師はスーツを着込んでいます。新しいボーイフレンドと(ホモなもんで)今夜オペラ座のレストランへ行くの、と心ここにあらずで、私の髪もザンザン切っていきます。シャンプーなんて水でした。
そうかと思えば、お店に行きゃ、スケベったらしい枕をニヤニヤしながら選んでいる発情真っ只中の様子のおばさんがいたり。夜、一人で道を歩きながら覗くレストランは全てカップル。もうこっちが恥ずかしくなります。
面白いのはあのチャラチャラしているフランス男もヴァレンタインは嫁やフィアンセと過ごしたいと思っているようですが、フランス女はヴァレンタインは愛人と過ごしたいと希望しているようです。これを分析すると愛人の立場の方が気の利いたプレゼントや素敵なディナーというゴージャスなヴァレンタインデーになるという事です。大いに気張らなきゃいけない男性は、薔薇でもその辺で買って、嫁と近所の中華レストランへ行く方が安上がり。ってことは旦那と過ごしたらしけたヴァレンタインデーになっちゃうからつまらない。という事だと思います。
クリスマスの様にプレゼント用のコマーシャルも競争です。フナックという本やCDやらのお店のサイトで最初の項目でヴェレンタイン用のスケベグッズを可愛らしく売っているのを見て、東京事務所の土田とゲラゲラ笑いが止まらなくなりました。
法律でいかがわしいショップは学校から200メートル以内にあってはならぬ!という決まりが出来ました。よってつぶれたお店があるっていうのに、子供が本を買いに行くって言ったらフナックへ。てなところがコレじゃ愚の骨頂。
しかし、ヴァレンタインってカップルの神様で、2月は繁殖の月。よって中世ではヴァレンタインデーは子作りの日なんです。フランス人は厳格にその行事を守り抜いているんですね。
925 012夕食を作ろうと、買ってきたジャガイモを出したら、ハートが出てきた。これがあたしのヴァレンタインデー。