クレープ、クレープ

『クレープ食べなきゃいけないよ』と息子に今年もせかされました。
もう今日は2月の6日だわ。
本当は2月2日にクレープを食べなきゃいけないんです。
ええきっちり決まっているんです。
2月2日は12月25日に生まれたキリスト君の生後40日。
キリスト君が生まれたばかりなので、まだキリスト教はありません。
地域的にあのあたりはユダヤ教です。
当時のユダヤ法では、息子を産んだ母親は穢らわしいから7日間はアンタッチャブル、その後血を清める為に33日間はこもっていなければなりませんでした。
これが娘っ子を産んでしまった暁にゃ、その2倍はお清めしなければなりません。
一体母親を何だと思ってんでしょうね。誰のおかげで大きくなったと思ってるのかしら。
息子を産んだマリアさんはやっと7+33=40日が過ぎて清められ、晴れてキリスト君のお宮参りにエルサレムのお寺に行ったのが2月2日。
その後どうしてクレープにまで行き着いたのかの解説はまちまちです。
そのお参りの時、参列者がろうそくを持って集まった説。
キリスト ー ろうそく ー 太陽 ー 丸くて黄金色 ー クレープ。 となんだか『月とすっぽん』的な発想。
又は、
元々はローマ人がパンの神様を称えるために、炎を揺らしながらローマの街を一晩中練り歩く行事を、472年当時の法王がイエスのお宮参りとアリアさんが清まったお祝いにこじつけた説。
皆教会のろうそくの蝋を家に持ち帰って火をともしたということです。
どちらも火がキーワードです。2月2日はCHANDELEURといってキャンドルから来ている名前がついています。
クレープを焼く時、左手にコインを握って、右手で高々とフライパンのクレープを放り投げて、上手くひっくり返ればその年の幸せが保証されます。