今日サン ジェルマン デ プレ教会の前を通ったら黒い人だかりがしていました。
アーお葬式だわと思いながら見ていると、おまわりさんも10人ぐらいぼけっと立っていています。集まってくる人はかなり個性的、あれーっと思う有名なデザイナーなんかも来ました。はて誰のお葬式よ、と中に入って行くと椅子の上にこれが一つずつ置いてありました。
925 018そうだったそうだった、土曜日にデザインの女王ことアンドレ プュットマンが亡くなったんだった。サン ジェルマン デ プレに生まれて、サン ジェルマン デ プレで亡くなった生粋のブルジュアパリジェンヌ。87歳でした。あんな煙突のようなガラガラ声になるほどタバコを吸っていたのに長生きしたもんです。
 
2011年1月14日のブログで『これぞ格好いいばあさん』というタイトルで彼女の事を書きましたが、本当に格好いいです。年寄ってからの顔は怖くなるばかりでしたが、若い頃の顔は美人じゃないけど、品のいいとても素敵な顔をしていました。サン ジェルマン デ プレにたむろってた知識人や芸術家達とも交際していて、ジャコメッティとは仲良しだったそうです。
本職にするつもりだったピアノを止めて、人の伝でアート関係の仕事に入りました。パリの上流階級の知識人の家柄には伝はいくらでもあります。そのうち結婚して益々アートの世界と強く結びつき、デコレーター、デザイナーの方向へがっちり進んでいきます。子供2人が出来き落ち着いた頃、離婚します。途方に暮れたアンドレを支えてくれた友達のお蔭で、立ち直り53歳にしてフランスのデザイナーとして世界に羽ばたきました。
今では娘のオリヴィアがデザイン事務所を受け継いでいます。
インタヴューで、『私は美しい物しか好きではありません』とガラガラ断言していました。
身近で見られるのは、例えばヴーヴクリコのシャンパンバケツ、ヴィトンのSTEAMER BAGをデザインしたのがアンドレさんです。
椅子に置いてあったこのカードもANDREE PUTMAN 1925-2013としか書いてありません。すっきりとオサレこの上ないです。
アンドレさんの友達なんだからそれ相応のお歳の方がたも参列していました。これが又すっとしていて格好いい年寄りばかり。毛皮や帽子がよく似合うんですよ。
アジアの国では見られない年寄りシーンでした。
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925 015きっと花は白とリクエストがあったんでしょうね。全部白い花でした。クリストフとかバカラとかいっぱい凄い所から届いていました。