ちょっと考えがありまして、以前見て衝撃を受けた顔をもう一度見なければいけなくなりケ ブランリー美術館へ行ってきました。
最近の美術館です。2006年にジャック シラクの肝入りで出来ました。セーヌ川沿い、ブランリー川岸のエッフェル塔が見下ろしている所にあります。
アフリカ、アジア、オセアニアなどヨーロッパ以外の土着文明のスペシャリストです。
フランスの大統領は、大統領に成ったからにゃあ、どうしても自分の痕跡をパリに残したくて、美術館なり図書館なりを豪勢に造らせます。
チビのニコラ(サルコジ)は大パリを造るんだと張り切っています。パリをぐわっと大きくしたいそうです。
この美術館は外見からしてアフリカンな様子です。お庭も草ぼうぼうで野生的です。
その草ぼうぼうの間を歩いて建物へ向かっていましたら、リズムのいい音楽がドンドコ聞こえるじゃないですか、音に釣られて行ってみると、ゴザを敷いた上に人々が寝転んだりしています。そこにおもちゃの汽車みたいなブースがあって音楽を流していました。
向こうの藪の中では、何かのお話会をしていました。
外に居るのが本当に気持がいい季節です。日差しは強烈なんですが、日陰にいれば、もう動きたくなくなります。
そうは言っても私は目的を持って来たわけですから、きっぱりと美術館内へ入りました。
様式は楽しいんです。ニューヨークのグッケンハイムみたくクルクル上がって行って、又クルクル回って降りてきます。初めて来た時は、せっかく降りて来たのに、気が付いたら又上に上がっていってた事がありました。アホです。
探し物は上の階です。グルグル先ず上まで登って、階段を上がったこの奥の方にあったなと突進して行ったんですが、無い!
もう探しまくりました。
聞くにも何て説明したらいいのやら。大きさは私のグーぐらいの大きさ(小さいです)の顔に長い髪の毛が生えていて、すっごく変なもの。
顔は人間なんです。でも有り得ないぐらい小さくて、猿を干したら縮んじゃった、という説明だったら納得できるかも、という代物。
イヤそれも説得力に欠けます。
途方に暮れて、ぼーと突っ立てる監視員に、ちっちゃい干からびた顔何処?って聞いたら、声も出さずに首振るだけでした。職務怠慢です。
チッとふて腐れて 又スロープをクルクル回って、間違えて再びそのまま登っていくことなく無事玄関を出てお庭に出ました。
近道出口に向かおうとしたら、もうひとつ違う藪の中から楽しげな声が聞こえます。
覗いてみますと、皆でタピスリーを作っていました。金網みたいな物に丸紐や細長紐を北アフリカのお母さん達の編み方で編み込んでいくんです。皆それぞれ勝手に、好きな様に。
夏の終わりには芸術作品になっているという寸法です。
もちろん私も座り込んで編みこみました。誰かがその上に余計な物を付け足したりしない様に時々見張りに行かなければ。
Musée QUAI BRANLY
37 Quai Branly 75007 Paris