2015年、3月5日、木曜日、マレ地区のユダヤ人街を歩いていたら、尼さんの格好をした男の子が歩いていました。それも正真正銘ユダヤ顔の子です。しげしげ見送りながらも、あの子は何???と頭を傾げていた所に前方より、色とりどり九官鳥の集団がやって来ます。あの子達は何???????ともう一度頭を良く傾げてみて、そやそやと思いつきました。
今日はプリムのお祭りか!旧約聖書のエステル記に出てくる、ユダヤ人絶滅計画を見事にかわしたという事を祝うお祭りです。不幸続きのユダヤ人にとって一番幸せのお祭りです。お菓子を食べて、プレゼント交換して、仮装してユダヤ人同士喜びを嚙締め合う日です。
仮装集団で賑わうユダヤ人街を抜けて地下鉄に乗ってつくづく思いました。何故あの人達はこんなにも嫌われるのか?
旧約聖書の時代から、憎まれてユダヤ人全員皆殺し計画が立てられたわけです。
そもそも、じっとしていないのが悪かったんではと察します。メソポタミア、今のイラクに居たのが、カナン、今のイスラエルに民族大移動して、そこからエジプトへ、ほんでシナイ半島へ。どこでも厄介な外国人扱いされ、増してや、世界は水の神様やら火の神様やら森の神様やらの多神教が一般的の中、頑固な一神教で押し通したユダや人は、かなり閉鎖的だったんだと思います。
ヨーロッパではローマ帝国がブイブイしていた時代、多神教のローマ人に我慢ならなかったユダヤ人は恐れ多くも反乱をおかし、攻め滅ぼされた経験もあります。
何処にいても迫害され、逃げていたユダヤ人は、頼りは己の頭脳だけ、と勉強に励みます。又、いつ着の身着のまま追ん出されるか分からないので、ユダヤ経典は子供の時から丸暗記します。
勉強する姿勢はすっかり出来上がっていて、ユダヤ教=勉強という図式が行き渡っているので、日本人の10分の1の人口のユダヤ人がノーベル賞の20%を受賞しているというびっくり仰天があるわけです。
保険や株式、会計のシステムを発明した賢いユダヤ人にしてやられるんでは、嫉妬の気持も沸騰することでしょう。
ユダヤ人が一番多く住んでいるのは、イスラエル、次はアメリカ、そして3番目はフランスです。そのフランス国籍を持っているユダヤ人達がイスラエルへ移住する数が年々増え続けています。2015年は15000人が移住すると予想されています。
彼らはフランスで差別にあい、身の危険を常に感じているそうです。
私の友達もフランスからイスラエルへ移住した人達のテレヴィのルポルタージュを妙な熱心さで見入っていました。移住する気持に傾いているそうです。
今年で、アウシュビッツ開放70周年ですが、そういった記念年に関係なく、週に1度ぐらいは常にホロコースト、ナチス、ヒットラーなどのキーワードの番組をテレヴィで流しています。世界の果てまで怨んでやる、という意気込みが感じられます。
オー、ユダヤ人はイヤ、嫌い!と良く聞きますが私には分かりません。ユダヤ人相手に嫌な思いをするような立派な仕事をしたことはないし、友達は皆素敵だし。
仲良しとか良いヤツなんて思っている人達の中にもきっと血はユダヤ人って人いると思いますよ。
ずっと迫害され続けていたユダヤ人が絶滅しないでいるというのはミラクルのようではないですか。