フランスも他の大国同様、人種の坩堝です。
彼らの多くは、郷に入っては郷に従えの考えは全くなく、祖国にいるのと同じ様式、しきたり、決まりを守って生活しています。
自分の根っこを大切にする気持ちは分かります。
日本人の私達が家で靴脱いで、納豆食べて、NHKを毎日見ていても外目では分かりませんが、アラブの人達,特に女性は被り物のせいで大いに目立ちます。
被り物といっても色々あって、大きく分けて4種類あります。
右上がヒジャブ。 老いも若きも手軽に被っていて最もよく見かける。
右下がニカブ。 パリ市内ではあまり見かけないディープな被り物。サウジアラビアあたりよくいる。
左上がブルカ。 これが一番ごっつい、怖い。タリバンご用達、アフガニスタンに一杯いる。
左下がチャドー。 これもパリの18区辺りに行きゃ見かける。
4月11日から、この中で顔を全面に隠しているニカブとブルガの公共の場での着用が禁止となりました。
どこで?というのがいまいち、あやふやなんですが。
家やホテルの部屋ではOk。しかしアパート内の廊下やエレヴェーターは?
大体知らん人におなごがやたら姿を見せてはいかん、ということなのだから、家の中ではだれもあんな厄介な物被って無いだろうに。
車の中はプライヴェートの領域なので良しとするが、ブルガは危なっかそうだったらダメ!
モスク内はOK! 当たり前だわ。
公園、レストラン、道、映画館、公共の乗り物などでは絶対ダメ。
違反したら、罰金は150€、もし旦那や兄弟が強制したのであれば、強制した人は、30000€の罰金と1年の禁固刑。
捕まえた警察官はしかし、被り物を剥ぎ取る権利はなく、あくまでも本人が脱ぐ、か警察署にしょっぴく。
フランス国内で2000人の女性がこの法律に関係するそうです。
法律が決まったその週末はパリ市内で61人の被り物した女性が警察に呼び止められたそうです。
いつぞや、アブダビで飛行機を乗り継いだとき、トイレの横の席だったんです。
真っ黒なニカブのおばさんがトイレに入って行きました、で、出てきたら真っ赤なミニスカートの綺麗なお姉さんに変身していました。
うるさい、ややっこしい国を離れたら、このように変身する人が結構いると聞きました。わかる。
何よりも《人種差別》と言われるのを恐れるフランスでは、あくまでも顔を隠すことがいかんから。という理由で禁止にしたわけなので、
おっといけない。と気づいたのか、例外として、
バイクのフルヘルメット、カーニバルのお面、怪我した時の包帯、職業上、又はスポーツのルールとしてのヘルメット、等はこれに値しない。と付け加えました。
なんでも、アメリカ人は、こんな禁止法律を作ったフランスって気が知れないと思ったようです。
マンハッタンのグランド0の横にモスクを建てようなんて考えるアメリカ人ですものね。
あっちの方が気がしれないわ。