女の性に付け込んで!

LVMH ご存知ルイ ヴュイトン、モエ シャンドン、ヘネシー のお金持ち組合に加盟しているお店などが特別公開をこの週末にしました。
招待状がないと行かれませんが、何故か私の所に一通舞い込んできました。
ハレルーヤー!
デパートの老舗ボン マルシェでの試写会ですって。
何のことだか気にも留めず、いいお天気に浮かれて行ってみました。
日曜日のデパートの最上階まで上がります。
社員用のコンサートやコンフェランス用の居心地のいいサロンで試写会があるようです。
先ずはお咽をお潤しくださいと上品に飲み物をすすめてくれます。
とても珍しいことにボン マルシェの社長さんの挨拶が簡潔、短くさっさと終わりました。
もっと珍しいことに時間ぴったり試写会が始まりました。
どうやらボン マルシェストリーの映画です。
1852年創立、時代的にとても興味深い時期です。
その頃のヨーロッパの女性の立場は『生きてる家具』でした。
髪の毛が長くて、たっぷりしているということは、頭の線が短くて、脳みそはちょびっとだけ。と言われていました。
ある程度裕福な家の女性は人前で肌も出さず、手袋して、帽子を被ってと、まるでイスラム教徒の女性のようでした。
一人で出かけても許されるところは、墓参りと教会。
家でボーとしているのが彼女達の毎日でした。
ボーとしている余裕のない女性の職場はろくなのがありませんでした。
当時のフランス人の男性の殆どが娼婦を買っていたため、女性にとって道に立ってるだけで危険でした。
野心満々で田舎から出てきたボーシコーさんは、そんな女性達をターゲットに娯楽施設的要素のデパートというものを考えだしました。
ひとつ屋根の下で何でも売っている。
勝手に手にとって触ったり、試着したりできる。値札を付けるというアイディアもグッドでした。
女性達は初めて、お付無しで一人で出かけるという習慣ができました。
豊富な品物を見ると半狂乱になるという女性のさがにぴったりマッチ。1日12時間ぐらい平気でいるそうです。
もう完全に買い物中毒になる人、万引き病になる人などが出てきます。
こう見ると、やっぱり女性の脳みそはちょっぴりで、その脳みそをすずめの頭に入れたら反対に飛んで行っちゃうぐらいかしら?と思っちゃいますが。
お母さん達をデパートにおびき寄せるのに、子供を出しに使いました。
風船あげたり、毎週木曜日には、シリーズもんのカードをあげたり。おもちゃ売り場もひとフロアー全部占領しています。
カタログ販売、お届け、返品可、バーゲンなどを発明したのもアイディアマンのボーシコーさんです。
ボン マルシェは女性にとっての職場としても最高でした。
デパートの最上階に住めたし、食事つき、子供手当てなどもありました。
なにしろ女性が安全に働けるだけでもすばらしいことです。
そして何よりも男性とほぼ平等の待遇、成績がよければ支店長さんにだってなれました。
ボン マルシェの元従業員が後にプランタンデパート、今は無きサマリテンデパートを創立したそうです。
こんな感心することいっぱい聞きましたが、やっぱりボン マルシェはあたしの好みではないな。
今回LVMHグループはヨーロッパ25箇所で特別公開をしました。
パリだったら、ディオール、ジヴァンシー、ゲルラン、などのアトリエ見学などがありました。
横に座った人がディオールの招待状持っていたのに3時間並んだと言っていました。
こうやって女性は知らない人とも直ぐ話し始めて情報交換するもんなんです。
よく息子に、友達なの?とその辺で盛り上がって誰かと話し込んでいると聞かれます。
知らない人。というと、心底軽蔑の顔をします。
男の人には理解できない女のさがなのね、これも。