パリ市内の移動手段で一番好きなのはバスです。
地下鉄は階段降りたり登ったり、通路を長々歩いたりがイヤです。大きな駅だと乗り換えに一駅分位歩いているんじゃないかとムカッとします。
数年前からバスは1時間半の間、乗り換え放題になったためより一層魅力的になりました。
乗り放題ではなく、乗り換え放題です。
同じ番号の路線はまかり通りません。
小さな野暮用をする為に行って、帰ってきてを一枚の切符では出来ません。違う番号のバスで帰る方法を選べば切符一枚で出来ます。
それを先日挑戦してみました。
計算上ばっちりです。無駄な動きを一切せず、何故かそおいった時に限って、知り合いに会っちゃったりするのですが、ろくに挨拶もせず風のごとく通り越し。帰りのバスもチャッチャと来ました。
よっしゃ!カッチョンと切符を機械に入れると、ビー。ダメッ。という音。
切符はずっと握り締めていたので,行きに乗ったバスの切符に間違えないんです。
変よ、この機会!運転手に言うと、どれどれ、と私の切符を見て、奥さん、コレ昨日の切符だよ。
訳無いでしょうが、と見ると、昨日の夜の時間が印刷されてます。
その時間あたしゃ、もうパジャマでソファーに寝っころがっていたわよ。と抗議しようがどうしようが、肩をすくめるばかりの運転手。
バスは乗客を乗っけたまま止まったまま。アホらし!と新しい切符をカッチョンとしました。
が、座席に着いて、ムカムカしてきました。行きに乗ったバスの機械がボケてたお蔭で、あたしの綿密な計算が台無しにされたんだから。あー悔しい。
このような、問題がバスにはあります。
それから、混んでいるからと路線ルートを勝手に変えちゃうこともあります。
それから、行き先まで行かないで、今日はここまで、降りてくださーい。なんて降ろされることもあります。
もっと酷いのは、本来の路線の終点まで行かないで、行き先はここまでと表示してあるのは普通でいいのですが、そのバス停まで行くのに、この道曲がったら渋滞に巻き込まれて、えらいこっちゃ、うちに帰るのが遅くなっちゃうなんて運転手が思うと、その混んでいる道を曲がらないで、皆ここで降りてー、停留場は道曲がって直ぐだから。なんて平気で言います。
不思議なもんで、だれも文句たれません。
このような不条理がバスには間々あるので観光客の方々には訳分かんないとあたふたさせられて、バス利用は厄介かもしれませんね。
昨日の日曜日も又、はーいここまで!と皆降ろされました。何なのよと次を待とうとしたら、張り紙がしてあります。
『トゥール ドゥ フランスの為この路線のバスは不通。』仕方ない歩くか。
セーヌ川岸はびっちり人がいます。へっ!てことは向こう側へ行かれないってこと?その辺でぼーとしているお巡りさんに聞いてみると、ぐいーと遠くまで行ってしか渡れないとの事。
腹をくくって自転車乗りを見物することにしました。7月2日から24日まで自転車を乗り続けていて、人間どんな事になっているのかしら、と想像たくましく待っていました。
車やバイクの群れの後に,のりのりのりという音をたてて、シャーと自転車の群れが流れて行きます。
早い!目や脳裏に焼け付かせる暇もなく流れて行ってしまいました。
見たものを覚えられない状態でしたが、あー終わった、さあさあ通して頂戴と行こうとしても、誰も動かない。まだ終わってないの?と横の人に聞くと、まだまだ、何週もするんだよ。
結局2時間近く通せんぼされてました。
自転車のルールはよく知らないのですが、チームプレーで、チームのスターを勝たせるために他の人達が頑張るという事を聞いて、どんな精神構造なんだろうと思っていたんです。
スポーツマンシップ、滅私奉公、騎士道精神。ずいぶんと特異な世界なんだろうなと不思議に思っていました。
そしたら、個人の名前で優勝しても、賞金はチーム全員で別けるんですってね。それで納得。全く普通の合理的な世界でした。
夜、ニュースでオーストラリアの選手が黄シャツを獲得したと聞きました。
遠いい遠いいオーストラリアでは、彼の影響で今年は、トゥー ドゥ フランスの視聴率が33%上がったそうです。
その後のニュースは上海の水泳大会、リレーかなんかの種目で一等賞、オーストラリア、2等賞フランスと流れていました。
今日はオーストラリアの国旗をよく見かけた日でした。オーストラリアの方々おめでとうございます。
家に帰って、あー大変だったとあれこれを話して聞かせると。地下鉄も止まっていたの?
!!!?!?!そうーだ地下鉄ってもんがあった!