先日パリに到着して直ぐのお客様をご案内するのに、避けられず北駅を通りました。パリ初体験をこのあたりで始めると、かなり戸惑われると思います。特にその時は何故かすっごい人混み、そのほとんどが、アフリカンやアラブ、アジアの色つき人種です。『ここは何処ですか?』『ここはもうパリですよ』お客様の頭の中の????がよく見えました。
フランスの人口の11%強は移民です。植民地を沢山持っていたフランスは旧宗主国という立場で、アフリカ、アジアなどヨーロッパ以外からの移民が大半です。ヨーロッパからはポルトガルやスペインなど。彼らは、今でもアパートの管理人としての職業を代々受け継いでいます。
フランスは、第1次世界大戦後に人手不足でどっさり移民を受け入れました。大2次世界大戦後の経済成長に伴いまたもや無制限に受け入れました。そのうちオイルショックが起こって、もう仕事ない、移民はいらない!と自分勝手です。
それでも、フランスは移民受け入れ国として世界で6番目だそうです、筆頭はもちろんアメリカ。
移民受け入れ大国フランスはしかし、移民も多く出しています。旧植民地に住んでいるフランス人がどんだけいるか。言葉が通じると言う事は本当に気軽に移住できるのですね。特に1年中ヴァカンスみたいな、ニューカレドニア、タヒチ、モロッコなどはフランス人は憧れちゃいます。カナダのケベックもフランス語圏なので向上心がある人には人気です。税金逃れでスイスやベルギーなどのヨーロッパのフランス語圏に住んでいる海外移住フラン人の割合もかなりの物です。
日本人であるという事はよっぽど特殊で、フランスで移民が受けるさまざまな理不尽な事を知らずに住む事がままあります。
地下鉄や道で身体検査されている、アラブやアフリカンをよく見かけます。日常茶飯事だよと彼らは諦め顔です。
アルジェリア人の友達も公園で友達とおしゃべりしていたら、ブラジャーの中まで検査されたと、怒りで目をウルウルさせていました。
中国人の子はブティックで犬っころのような扱いを受けた,としょんぼり悲しがっていました。
幸いにして、日本人というブランドのお蔭で私は快適に暮らさせていただいております。
『移民』という身分の私は移民博物館なんてあると吸い込まれていきます。
パリの東、ヴァンセンヌの森沿いにある、パレ ドゥ ラ ポルト ドレ はパリの移民博物館です。ここはどちらかと言うと、地下の水族館の方が有名で、子供がいたら1度は連れて行ったことがあることかと思います。
初めて行った時、ニューヨークのエリス島の移民博物館を想像して行った為すっかり拍子抜けしました。
がら~んとしてて、力が抜けているというか気張っていないというか、『好きだからフランスに移民したの』という私が見学して心苦しくないのが良いです。
現在、フランス人の半分ぐらいの人が、海外移住しようかなと思っているそうです。それだけ自国に不満があるのか、或いは好奇心、チャレンジ精神が大きいのか?
どちらにしても,チョイスなく国を離れなければいけないという状況でなく、好みの問題で祖国を離れ、好きな所に住めるということがどれだけ幸せなことか!深く感謝いたします。