今では世界中で行なわれている大イヴェント、フェット ドゥ ラ ミュージック。フランスは今年で33回目を迎えました。
6月21、一年で一番日が長い夏至の日がその日です。今年は運よく土曜日にあたり、ましてや正しく夏日、ワールドカップのフランス戦もなく、全員外に出てきたのかの賑わいでした。
キフキフパリも日本のアイルランド音楽グループのセタンタのお手伝いで参加しました。
15時からサンマルタン運河沿いの気持ちの良い公園ヴィルマンの音楽堂です。周りの芝生に寝っころがりながら聞く人、音楽堂の柵によじ登ってかぶりつきで聞きいている人、聞くスタイルはそれぞれです。
18時からはノートルダム寺院の公園の音楽堂です。ここの観客はきちんと座ってコンサートにいるようにセタンタの音楽に聞き入っていました。
20時からは18区のマンガ喫茶、マンガスペースです。セタンタの演奏が始まるや否や、どんどんお客さんが吸い込まれて入ってきます。中はもうムンムンです。
どこでも、はかま姿の美しい日本女性3人がアイルランド音楽を演奏する事自体が大受けで、ラジオ局のヨーロッパ1がインタヴューに来たり、パリ市のサイトに載せるから写真とらせてとかモテモテです。
演奏後も彼女達は次々にお客さんに捕まって、賞賛の言葉を貰い、写真を撮られ、いろんな質問され、となかなか次への移動が出来ず、私としては時計を見い見い気が気じゃありませんでした。
無事に終わり、ホッとして帰る頃は日が沈んで間もない空がイタリア絵画的なピンクの色になっていて、ご褒美貰った気分になりました。
家の近くに近づくと音の渦になっています。直ぐ近く同士のキャフェやブティック4箇所で大ヴリュームでライヴをしています。家の隣の床屋のおっちゃんはハレーに乗っているバイク野郎です。そこはもちろんヘビーメタリック、おっちゃんのバイク仲間がわんさか集まっています。皆自慢のバイクで来ていますので、1時過ぎにライヴが終わってやれやれと思ったら、ブオーンドドドドと帰って行くバイクの音が暫く轟いていました。警察では、民家から何メートルの所は何ワットと音量を規制しているのですが、そんなこと知ったこっちゃないようです。
母親が朝から留守をいいことに、夜家に帰ると、『明日の朝帰ります。キス』と息子の置手紙。そんなことしている場合じゃないでしょうが、と怒る気も失せる能天気ぶりには参りました。
地下鉄の中で見かけた、息子ぐらいの餓鬼がつるんで、コーラの中にたっぷりジンやウォッカを入れて回し飲みしながらフェット ドゥ ラ ミュージックを渡り歩いている様子を見て、ったく親の顔が見てみたいもんだ。と思ったけど、この私の顔がその親の顔なんでしょうね。
参加するには、先ず何処で演奏したいかを決め、フェット ドゥ ラ ミュージックの事務所に申し込みます。そして、警察に届出を出します。申し込みが受領されたら、プログラムに載せてもらう手続きをします。きちんとシステムが出来ているのでスムーズに出来るはずです。
後は、てるてる坊主を作ってお天気がよくなりますようにお祈りするだけです。お天気が良いのと、雨とでは大きく違いますからね。
来年も大いに楽しみましょう!