良かった!でも納得でけん。

又、うちのボケ息子の話なんです。話題を振りまく私でさえうんざりなので、読んでいる方はさぞやゲッソリとおもんばかりますが続けます。
事の始まりは11月のオルレアンです。パリから電車で1時間ぐらいかかるような街です。スポーツバカ息子は試合の為、同じクラブの子達と前日から現地入りしていました。夕食の間、充電する為に携帯をホテルの部屋に置きっぱなしにしていたそうです。不味い夕食を終え、彼の部屋で皆でサッカーの試合をテレヴィで見ていたそうです。他のクラブの子たちも泊まっていたので、スポーツバカ達勢ぞろいで賑わっていたそうです。
翌朝は頭は試合のこと一直線なので何も覚えていません。お昼の時間になってやっと携帯が無い事に気がつきました。直ぐホテルに電話したり、試合後ホテルに寄ったりなんだりの手遅れな対処はしたようです。
試合が終わって土曜日の夜、めたくそ不機嫌で帰ってきた息子。彼の一番の不機嫌の元は母さんにどやされる恐怖です。もちろんへとへとになるほど、イカ、タコ、アホ、アンポンタンとどやしつけ、翌日の日曜日の朝から、行ってもしょうがないよと寝ぼけているロバを引っ連れて警察へ行きました。待合室では、土曜日の夜、遊び呆けてトラブルに巻き込まれた高校生ぐらいのバカ娘2人がそれぞれの超ぶっちょう面の母親と座っていました。他にもぼろ布みたいに座っている人が2~3人、もう見たくもありません。
policeここの部屋で盗難届けををしたわけです。
テレヴィの警察の取調べみたく、本当に指1本でパチンパチン、パソコンを早打ちしていました。
 
 
 
それから時は経ち4月です。知らない女性から電話がかかってきました。後ろから躾の悪い子供の叫び声が聞こえます、動物園のようです。この時点で私の警戒ランプがピコピコ点滅しました。ガキがうるさくてよく聞こえません。は?は?と何度も聞き返して分かったのは、なんと携帯を見つけたと言うのです。『昨日ブティックの試着室に落ちていたのを見つけました。色々見てみたら《僕》とい項目があったのでお電話しました』彼女が住んでいて見つけたのはパリの北の郊外です。ころっと態度が変わった私は、『ご都合のよろしい時に取りに参ります』『郊外で遠いいですから、パリで働いている友人に預けて持って行ってもらいますよ』
そして、本当に翌々日に携帯は戻ってきました。
携帯を受け取ったその足で、被害届を出した警察へ行きました。これできっと盗んだ子とか盗難携帯を売るルートとか分かるわ、とそりゃ勇んで行ったんです。受け付けた警官兄ちゃん、南フランス直送みたいになまりが強くて、ここで既に私の出鼻は挫かれました。みゃ~みゃ~言ってる警官兄ちゃん『奥しゃん、そんで何してーにゃ?携帯戻ってきていかったでにゃ~の、携帯の履歴探すのに200€以上かかるっちょ~、それでもいいならあそっこ並んでにゃ~』見ると待合室の椅子は満席、立ち席もあります。皆うなだれて待っています。
『あーそうですか、そーゆー事ですか』とすごすご帰った道すがら、なんだか変だな、納得いかん、の気持ちが膨れ上がりました。皆に話したら、携帯が戻ってきたことに皆納得行かない様子で不思議顔をしていました。
『お も て な し』の国出身の私の?の点がフランス人とはどうやら違うようです。