なんですか、皆さんに爪やら目の事でご心配をおかけしてしまってようで。ここはきちんとご報告せねばなりませんね。
木曜日、バスティーユオペラ座横の細道にある目専門病院へ勇んでいきました。初めての人は予約時間より30分早く来て登録手続きをするようにとお手紙に書いてあるので、日本人らしくきっちり30分前に到着。
ちんたらしている窓口にイライラしながら待ちました。この日は午前中に用があった所で、既にさんざんぱら待たされたのでとっくにイライラ状態でした。
2階へ行ってください。と言われたので、6基あるエレヴェーターのボタンを片っ端から押して、(この様子でもイライラ加減がお分かりになるかと思います。)最初に来たエレヴェーターに乗ろうとしたら、あーたそれは手術室へ行くエレヴェーターですよと怒られ、ならば何故このエレヴェーターは来た訳?と言い返そうと振り向くと、正しいエレヴェーターが来たので無視して2階へゴー。
円錐角膜、白内障専門フロアーの受付で書類を渡すと、あら、ずいぶん早く来たのね、あなたの予約は14時15分なのに。ヘッ???
この病院は電話で予約すると、数日後手紙で予約の呼び出し状がきます。
『私の予約は13時30分です。電話でもそう言われたし、見てみてこのお手紙にも13時30分って書いてあるじゃないですか。それも太文字で!』
『でも私共の予約リストには14時15分になっています。それに先生まだ来てないし。』
事前に連絡無しで時間の変更なんてありえない!もうとさかに来ています。
答えは、『たまにあります』。
オーケーと自分に言い聞かせ、落ち着いて、なるったけ感じよく、時間が無いからなんとかしてプリーズとお願いしました。
それが効を奏したのか、本を1ページも読む間もなく呼ばれました。ずらりと並んでいる人達が何故?という顔で見たほど。
先ず、検査専門の姉ーさんにあっちこっちの検査室に連れ回されること1時間弱。何故配置をもっと考慮しないのかと思うほどの無秩序に検査室が散らばっています。
検査中可笑しかったのが、はい目を大きく開けて下さい。を何度言われた事か。もう『笑っちゃだめよあっぷっぷ』の顔でほっぺまで膨らます勢いで目を最大限に開けているのにです。息まで留めているんだから命がけです。
そんな事を繰り返していて思い出したのが、坂東真砂子の本。
彼女がイタリアに住んでいた時、画家かなんかが彼女の似顔絵を描いていて、どこからどこまでが目なのか分からないと画家が癇癪起こしてぐちゃぐちゃぅって描いたって話し。
そんな事を思い出したが最後、はいもっと目を大きく開けてって言われる度に吹き出しそうで、一層難儀な事になりました。
私の目は日本人として平均的な目だとは思うのですが、よっぽど私達日本人の目というのは違うんですかね。
検査が終わり、待っててくださいという椅子に座るや否や本来のドクターが呼んでくれました。人生最盛期のようなドクターです。
ドアの所で、あのブルーの椅子に座ってくださいと言ったっきり、中々部屋に入ってきません。廊下で同僚としゃべくっています。それもしょーもない世間話。
やっと部屋に入ってきて、ボンジュー。。。。。。。で止まってSMSを打ち始めました。その間私はドクターをずっと見つめているというか睨みつけています。SMSも無事送り終わり、なんとか和やかに初対面の挨拶も終わり、結局円錐角膜と判定されました。
元気で、良いドクターなんですが、おしゃべり、難聴というわけではなく、元気が有り余ってという大声で何度も同じ事を聞く、という特徴があります。
チュニジアにある彼のアパートを日本人に貸したら、きちんと毎月同じ日に殆ど時間も同じ頃に家賃を払うんだよ、日本人ってのは素晴らしいね。それも部屋もまっさらに綺麗だったよ。その後フランス人に貸したら4ヶ月家賃払わないんだからさ。ボクは絶対的に日本人好きだな。てな話をしている時間の方が長かったぐらいです。
このドクターにも目を大きく開けてと言われて頑張ったけど、足りなかったようで、ドクターが自らの手で私の目を開け閉めしていました。もうこれ以上私の目は無いのに。
円錐角膜用のコンタクトレンズは日本製だそうです。そのコンタクト係の所へ予約する為にドクターに連れて行かれた部屋は壁中日本の景色です。カレンダーを破いて貼リまくったって感じ。来月その日本のコンタクト会社の人が来るそうです。相当特別なコンタクトなんだか、今予約して取れたのが10月半ば。
その間、かなり乾燥して痛んでいる私の目の為の薬か出ました。これが摩訶不思議でなんとポマード状です。これを上を向いて下瞼から入れて、目ン玉に塗るという手品をしなければなりません。しかも先が尖がっているチューブです。以前、一般医に、足がつると言うと、ハイハイじゃあこの薬、足がつる1時間前に飲んでねって言われて、すっかり混乱したことがありました。世の中奇妙な薬があるもんです。
爪も順調に回復の一途を辿っています。すっかりお騒がせしました。