プチパレにオスカー ワイルド展を見に行って、新しい発見がなくて少々ガッカリした中でヘッと思ったのは、恋人だったアルフレッド、ダグラスと一緒の写真。オスカー ワイルドの写真はいつも毛皮付コート姿とか、ステッキ持ってる姿とか同じ写真ばかりなので、未公開の写真もあるかと期待していたのですが、いつもの写真ばかりの中、小さい小さいぼやけた2人の写真がありました。
このアルフレッドの父さん、クイーンズベリー公爵が自分の息子を棚に上げてオスカーをホモ罪で牢屋に送り込んだんです。
この2年間の牢獄生活ですっかり心身ともに痛めてしまいまた。しかし出所したオスカーは、未だ監獄に残っている10人余の仲間にあっちこっちからかき集めたお金を送ってあげました。僕は少々のお金と何人かの友達が居るけど、彼らは何もなく僕よりよっぽど辛いだろうから、と。俺様オスカーの知られざる一面です。
オスカーの孫が今だ作家として達者にしていることにもヘッと思いました。オスカーはちゃんと結婚して子供も2人いました。私が気に食わない両刀使いだった訳です。で、ホモの罪で投獄という大スキャンダルになったので、嫁はスイスに子供を連れて引っ越していきました。ヴィクトリア時代の当時、ホモは魔女同等の呪われた者だったので、スイスにもワイルドの名前が広がり、大家さんから出て行ってくれと言い渡されました。これでは何処に居ても生活できないと、実家に関係する名前のオランドと改名してその後の人生を二度とオスカーに会うことなく過ごしました。なのでこの孫もオランドさんという名前です。
それにしても何故こんなにもオスカー ワイルドって人気があるんでしょうか。ペーラシェーズのお墓はいつも人が集まっていて、キスマークだらけです。墓石が痛むから廻りにガラスを巡らせたぐらいです。
名言集があるぐらい、言いたい事を発していたからか?
思いますに、この『オスカー ワイルド』という名前の響きが大いに受けるのではないかと。
名言集で好きなのは、『自分らしくあれ、他の人の席は既に埋まっているのだから』 ごもっとも!