活火山の心

以前『106年間』というタイトルでブログを書きました。
その106歳で亡くなった方の娘なんですがね。
お顔や仕草や話し方という見かけからは想像裏切るエキセントリックさなんです。
思考経路が全く私なんかとは違っている上に忍者屋敷のごとく複雑で突拍子もない作りになっています。
生まれ育った環境により染み付いた習性もあり、KGBによる陰謀が彼女の上手くいかない人生の大きな原因になっている事になっています。
何故そう思うか?と言う食い違いで、何度私達は大喧嘩した事か。
『地獄へ落ちろ!』と何度言われた事か。
数年音沙汰がなかった時もありました。
盗聴されているからあまり込み入った話は電話ではできないし。。。。と言う事になっているし。
106歳のパパがいなくなって1人ぼっちになった彼女の事は常に気になるので、今は頻繁に安否を気遣っています。
『そろそろあたしもお嫁に行こうかしら。』なんて夢一杯の様子で話している彼女は70歳過ぎとは思えないほど若々しく純粋です。
何年越しのボーイフレンドはいるんです。『あれでいいじゃない』と私が言うと、『あーた何言ってんの、あの人は不能よ』とムッとします。
最近会う度にビクビクするのは、『弁護士の所に一緒に行って』と言われる事。
昔複雑な背景の彼女がフランス国籍を取得するに当たって、一緒に弁護士の所に付き合ったことがありました。
弁護士が否定的な事柄を言うや否やキーーーーーィと切れて、弁護士がメモを取っていた紙をひったくって、あたしに関する事で何書いてんだーと叫び始めました。
弁護士もあたしも魂消てギョーと立ち尽くすばかり。
銀行に付き合った時も大騒ぎ、郵便局でも大騒ぎ。
泣きながら出て行っちゃって、残された同行人のあたしはその度にこめつきバッタのごとく謝りまくって後始末しなくてはなりません。
『絶対に怒ったらダメなんだからね、冷静に話さないと誰も聞いてもくれないからね。物事が複雑になるだけだからね。』と念を押すと。
『あたしはきちんと自分をコントロールできますとも』としらーとのたまいます。
それから、パパが亡くなってから度肝を抜かされたのは、パジャマの上にコートを羽織った格好でキャフェに私と行った事。足元は運動靴。
全く持って病院から抜け出したもうろく婆さんでした。
最近は洋服着て、ちゃんと靴も履くようになったのでホッとしていますが。
もっと強烈なのは、アパート内です。
足の踏み場も無いほどの物、紙、物、紙、紙、紙。
箪笥の中の物を全部出してるんです。
玄関のドアも物に邪魔されてすんなり開きません。
座る所もないような所でイライラする私は、『いい加減片付けなさいよ、手伝ってあげるから、私耐えられない!』と言いながらも『グレーガーデンズ』みたいと変態的な憧れる気持ちもあるんです。
何度も見てるメイズルス兄弟が撮った『グレーガーデンズ』。
ジャクリーン ケネディの伯母さんとその娘のエキセントリックな生き方のドキュメンタリー映画。
絶対的に理解できない故、憧れやら感心する気持ちがわいてきます。それにセンスがいいんだな。
私の友達も充分そのけがあります。
食事は一切作らないで、全部外食。
パパが死ぬ前に使っていた食器を洗う事ができないの。と言うのが料理をしない言い訳です。
昨日彼女の家に行ってみたら、とりあえず2つの椅子は座れる状態でした。

コメント

  1. うるせいオヤジ より:

    そうか、変ちきりん加減という尺度で見るというのもあったか。昔のマンガで、あれは確かこまわり君だったと思うけど「練馬変態クラブ」というのがあって実におかしかった。このオヤジの尺度もかなり変ちきりんになりかかっているようで少々危機感もありますな。しっかりその変ちきりん振りを観察して教えてください。

  2. paris より:

    うるせいオヤジ様
    そうか、彼女は『おばあさん』なのか。
    気が付かなかった、おばあさんって思った事もなかったです。
    年齢とか性を超えて人間としての変ちきりん加減が大きいからでしょうか。

  3. うるせいオヤジ より:

    ハイハイ、例の耳が遠いくせに演奏家に「音が狂ってる!」と難癖つけてたロシア系移民の方。その娘さんならエキセントリックに決まってるでしょうね。私も何人となくユダヤ系の方々を観察してきましたがいやはや、何ともあっけにとられる生き方です。ウデイ・アレンのシナリオ以上に唖然とさせられる話ばかりです。いわく、ニューヨークの超高級アパートに住んでいて中はカーテンを締め切り真っ暗。どうしてと聞いたら日光で家具、ソファーが焼けるからといって昼日中から燈火の生活とか、割り勘でお昼ご飯を食べた後、自分は要らないといって飲まなかったワインが残ってたのでしっかり持って帰ったとか、お世話になるからと海外からはるばるやってくる前にその人の口座に1万ドル振り込んで1ヶ月滞在し、飲み食い全部あなた任せで、帰国に当たって全部引き出していったとか、まあ枚挙に暇がありませんな。世界有名ジョーク集に必ずユダヤジョークというカテゴリーがあって常に新規補随されています。しかしながらこのおばさんのようなのはまだお目にかかったことがありません。
    そしてどうしてもロシア系移民というとレマルクの「凱旋門」にでてくるモロソフというクラブで門番をしているのを思い出してしまいます。主人公のラヴィックと同宿で時に深遠な会話もできるというなかなかの警世家でもあります。世の中を塩辛く生きているという印象ですな。多分このおばさんも塩気が多いのでしょう。イヤー実におかしくてちょっと悲しい。