毎朝きちんと会社へ通っているわけでない私にとっての不吉な時間に電話が掛かってきました。
朝のきちんとした時間に掛かってくる電話にろくな用件はありません。
だいたい電話って友達からの電話以外ろくでもないですから。
イヤイヤ電話を取りました。
案の定、『こちらOOOO学校です』息子の学校からです。
それも秘書課から。ってことはとうとう校長先生直々の招集か?校長先生が出てきたらよっぽどのことです。
学校から呼び出されるのは初めてではないですけどね。
小学校1年生の時、担任の先生から電話がありました。
『ちょっと目を離した隙にお宅の息子が私の机を壊しまして。。。。』と先生もかなり困惑していました。
慌てて行って見ると、先生の机が、生まれたての子馬が何とか立ち上がったのに、手足の力が尽きて4つの手足が広がっちって平べったくなっちゃった。と言うような状態になっていました。
もう直ぐ定年退職になるという学校の主のようなベテラン先生です。
『こんな事初めての体験です。』と先生は決して怒ってはいなく、むしろ『どーして?どーやって?』と不思議な気持ちで一杯だったようです。
次に呼ばれたのは、『お宅の息子が学校の記念碑を割りました』
次に呼ばれたのは、『お宅の息子のグループは皆でポルノをネットで見ているようです』(小学生です)
次は『お宅の息子は登録した授業に出ていません』などこれで全部ではありませんが、小学校時代からこんな感じ。
引き続きクビにならず同じ系列の中学に通っていますが、今は主に勉強の問題で呼ばれます。
で、この朝の電話では、『誠に言いにくいのですが。。。。。あのー実を申しますと、こんな朝早くからお電話差し上げましたのは。。。。』
もう最悪を考えていた私はエーイちゃっちゃと言わんか、とジンジンしていました。
『あのー OOO先生からのお願いなんですが、来週お宅の息子のクラスが課外授業に行くのですが、付き添いの方が足りなくて、もしご都合がおつきでしたら是非お願いしたいとの事で』
ハーーーなんだ、『アーはいはい、私でお役に立つことでしたら、合点かしこまりました!』とあまりにもホッとしたもんで、後先考えず了解してしまいました。
後でもうその日は予定が入っていたのに気がつき大慌てしてしまいました。
この音楽の先生はよく知っている仲良しの先生です。主要教科ではないので、私も先生もリラックスして相対していられます。
去年コンサートの練習を見に行く付き添いをしたのもこの先生のクラスです。
課外授業へ行く許可の手紙にサインをしたのは覚えていますが、何処に何しに行くのか頭に残っていませんでした。
息子に 『何処行くの?』 と聞いてみますと、『手紙見せた』 で終わり。本人もきっと分かってないないんだと思います。
その辺の紙の束を探してやっとその手紙を見つけました。!
シテ ドゥ ラ ミュージックへ行くんだ。
いつぞや、お勧めの博物館としてブログにも書いたところです。よかった、よかった!
皆で地下鉄に乗って行きました。
もう一人の付き添い母さんと、小さい時の付き添いは大変だったよね、あれやったら絶対先生にはなりたくないと思うわよね。こんな大きいんだからもう付き添いなんかいらないだろうにね。なんて先生と子供たちの前で言いながら。
実際、帰りは親の許可を持っている子たちは勝手に帰っていきました。
私はてっきり博物館見学だと思ったら、インドネシア音楽のアトリエだったんです。インドネシアの楽器を弾く体験クラスです。
ゴングや太鼓や金管楽器やおでんやみたいなのや豊富にインドネシア楽器があります。
一人一台割り当てられます。
音楽をやった事が無い子も楽しめるようにうまくプログラムされています。
今年の音楽の授業のテーマは世界の音楽なんだそうです。
するとちゃんとこういった機関があるんですね。
パリのどこの美術館も子供用、家族用などアトリエをやっています。
実際体験した事は覚えているもんです。
息子がまだまん丸だった頃、オルセー美術館の子供のアトリエに行ったとき、丁度テレヴィ中継が入って、一番小さいかった息子が永遠映っていてあたしはヤキモキしました。
だって、鼻詰りのように口をポーと開けた顔でずーといるんですのも。
歴史で、ルイ14世がとかフランス革命がなんて教科書だけで勉強するのでなく、実際ヴェルサイユ宮殿へ行ったり、国語でモリエールの勉強も実際劇を見に行く、政治の仕組みを勉強するのに、国会議事堂や上院へ見学に行くなんてことが簡単にできるパリの子供たちは本当に恵まれています。、
不吉な電話からインドネシアへ
