ヴァル ドゥ グラース

パリ5区にヴァル ドゥ グラースというフランス陸軍病院があります。
大統領や政治家なんかが具合が悪くなると運び込まれますが、一般人も入院できます。
あー、また病院が出たついでに前回の病院の怖い像の事なんですが、なんでも医学生達が、年に2回変身させるそうです。税金の申告や、インフルエンザーの流行みたく年に2度ね!ということらしいです。イヤだ!あーいった感覚を持つ医者は怖い。
話は戻って。病院には大抵チャペルが付き物です。
ここヴァル ドゥ グラース病院には立派な教会があります。
バロック様式の特徴は天井画ですが、枠から飛び出ていたり、遠近法のテクニックでまるで3Dのようです。
バロック作品のパリの代表がこのヴァル ドゥ グラース教会です。
ローマの至る所に傑作を残しているベルニーニの所へ丁稚奉公へ行ったフランス人がサン ピエール寺院のねじり棒を真似して造ったヴァル ドゥ グラース教会、こじんまりしていますが美しいです。
 
 
 
 
 
キフキフパリの東京スタッフの土田ゆかりは、こんなにセンスの壷がぴったり合うという事は濃ーい血で繋がっているに決まっていると、ベルニーニをお父さんと信じ込んでいます。
それはともかく石であんなにくねくね淫らな様子を表現できるベルニーニが天才である事は確かですがね。
この教会は道すがらちょっと立ち寄ってお参りしていくか、ということはできません。
先ず病院博物館から入って、戦場の医療行為の様子や昔の医療器具など散々見せられてからやっと最後にご褒美に見せてもらえます。
そうでなかったら、たまーに教会でやるコンサートを聴きに行けば、ゆっくり堪能できます。
なので行ってきました。歌、ピアノ、パイプオルガンという地味なコンサートです。
この教会の面白いのは、パイプオルガン演奏者はパイプと迎え合わに、要するに、お客さんにお尻を向けて座ります。普通演奏者はパイプの後ろの高い所に座っているので見えませんのに。
そうすると前列に座っているあたしに、ペダルのスッパンパッコンという音が良く聞こえました。真後ろにいる指揮者を見る為か、鏡を両脇に設置していました。
 
この写真は練習風景。この人はこの教会付きのオルガ二ストですが、防衛庁の所属のようです。陸軍病院の教会だからですね。
歌はあたしは好きじゃないのですが、このグループのソプラノの声が音響なのか知らんけど教会の何かとぴったり合って、オヤ素敵じゃないのと、なんだか儲かったような気持ちになりました。
さー教会はこれから忙しい季節になります。