パリのお医者さん

パリの大気汚染の酷さは既にお話したと思いますが、その被害をとっぷり被ったという事もご報告しましたね。やっとやっと待ちに待ったアレルギーの専門医の予約日になりました。
通常通り、ボンジュール ドクターXXX、と握手をしてのご挨拶。このドクターの名前がちんぷんかんぷんで覚えられない事もままあり、その場合ただ、ボンジュール ドクターと省略されます。
今回のドクターはいたって平凡な名前でした。
”どうなさいましたか?”とお決まり文句、聞かれた私は患者らしくぺらぺら状況説明をしました。
”前は他のドクターになんと言われましたか?”
”今回初めて専門医に来ました”
”ほー、私があなたの初めての専門医ですか、それはそれは何とも光栄ですなぁ~。いや~私を信用してくだすったんですなぁ、嬉しい限りですわ”
薄ら笑いを浮かべるしかできませんでしたよ。アレルギー専門医が歯医者や美容院のように近所にうようよいるわけがなく、チョイスはそうそうないので。。。。
”お見かけしたところ、あなたはアジアのオリジナルの様ですが、どちらのご出身で?”
”日本人です”
”ほー、ニッポンはいつもお天気が良いんでしょうね”
”?????今は世界中おかしな気候になって、日本も夏と冬が日替わりになっているようですよ、ここフランスしかりですよね”
”大統領の言っている事を真に受けてはいけませんよ”と突然言い出したり、話は尽きません。
話の合間には、それでも肺活量を調べたりするのですが、”おやおや、小っちゃいですね、男性なんかびよ~んと飛び出すのかと思うほど伸びるのですがね。まぁあなたは体自体が小っこいから、こんなもんでしょう。気にしないで、問題ない、問題ない”
聴診器を当てて”はい大きく息を吐いて、吸って”と言うくせに質問するもんだから、息を吸ったり吐いたりすることも、質問に答えることもできない有様になりました。
しかしながら、最後の方では、懇切丁寧に、先ずレントゲンを撮って、お薬はこのような作用があるXXXとXXXXを服用してなど、今後のスケジュールを説明してくれ、硬い握手を交わし別れました。
な訳で、よく映画で見る、興奮した時に発作が起きてバッグの中身をぶちまけて震える手で探すあの吸入器を常に携帯する身分になりました。
それにしても、フランス人のドクターは個性的な人が多いのか、たまたま私がそんなドクターにいつもあたるのか?
今回もおもろいドクターです。