交渉する術

前回のブログでフランスの規律のあやふやさに触れましたが、今度もあらまぁ~な出来事がありました。
革命記念日ことパリ祭こと、色々な呼び名がある7月14日。私の好きな祝日です。朝10時からのシャンゼリゼの軍隊や警察やらフランスを守っている職業の人たちの行進は、家に居る限り欠かさずテレヴィで見ます。家の前を通って基地へ帰って行く戦車などにも手を振ったりします。
エッフェル塔をバックにしたシャン ドゥ マルスのコンサート&花火も嫌いではありません。が、あまりの人で行く勇気が年々なくなっています。今年はいろいろな事情が重なって行くかもしれないかなと迷っている時、テレヴィで明日のコンサートはキャプソン兄弟が出るというのを聞いて、かなり行く方向へ心が動き、よし!行くぞと気合いを入れたのが夜中です。寝ながらピクニックのメニューを決めました。
当日、同じ方向から行く我々3人が先ず到着。シャン ドゥ マルスへ入る段階で警察によるセキュリティーチェックがありました。去年ニースで7月14日の花火大会でトラックが突っ込む戯け行為があったし、トランプがパリにいたのでピリピリの警戒態勢です。すっかりげんなりなったのですがここまで来たからにゃあ行くわよ。
やっと順番が回ってきたら何と、アルコール禁止!選別した私の美味しいワインが2本没収されました。道理でチェックポイン近くがアルコール臭かったわけだ。慌てて喉にワインやビールを流し込んでいた人はそういう事だったんだ。帰る時持って帰るからそこに置いておいて、と言ったら、自分はワインのガードマンじゃありません!とすげない態度。おまけにペットボトルに作ったほうじ茶まで怪しんで、蓋を開けて調べたりして嫌な感じ。ワイン無しのピクニック!!とここで又大きくげんなり。
 
もう2度と来ないこんな所と思いながらも、座る場所を確保したりなんだりしているところへ、他の4人が到着。ワイン取られた!と悲しむ私に、僕は持ってきたよ。
へっ!どうやって?と喜び不思議がる私。チェックしている警察と話していて、ガラス瓶が危険だから、という理由らしいみたいなことをほのめかしたらしいのです。
それならば、と近くのお店で水を買って、水を捨ててワインを入れて、まんまと5本のワインを持ち込んだという事です。通る時、人には言わないようにと注意はされたようですが。しかし、ちとおかしい、私のお茶のペットボトルもチェックされたのに。周りをいくら見渡してもアルコールを飲んでいるのは私達だけでした。
フランス人ってこういう時の交渉術に大変長けているんです。よしよしと頭を撫でてあげたら、又買ってくると買いに行きました。私はその間帰ってしまいましたが、再びチェックポイントを上手く突破したようです。
何事も担当者次第のフランス、クソッ!とやった!のサプライズだらけです。