ミッション インポッシブル 6 イン パリ

FBにもアップしましたが、今、ミッション インポッシブルの撮影がパリの街中あちらこちらで行われています。写りの良い、絵になるパリはいつもどこかしらで何らかしらの撮影をしています。
なんでも、平均1日10本の撮影、映画だけでも年900本撮影、5000か所ものお勧め撮影場所があるそうです。
 
 
 
撮影にあたり、警察とパリ市に撮影許可を申請します。これは私も慣れています。キフキフパリは、毎年6月21日の音楽の日ことフェット ドゥ ラ ミュージックをオーガナイズしていますので、その手続きで警察、パリ市、フェット ドゥ ラ ミュージックのオーガナイザーに申請します。
びっくりしたのは、室内や公園などは有料ですが、道を塞いで、混乱極めるパリ市内の道での撮影は無料だそうです。太っ腹なパリ市だなと思ったのですが、海外や地方からの撮影の場合、4分の3のスタッフ、俳優、技術者、エキストラなどはパリ現地調達になり、彼らの仕事が出来るので、パリ市としてはウエルカムだそうです。
こんな訳で、何かの撮影をしていても、人はちょっと足を止めても見学などしないので、何事?という様子にはなりません。しかし、さすがハリウッド映画、先ずはトラックの数が違います。道2本分位ずらずら大型のトラックが連なって止まっています。結構撮影現場から離れている所でも、コーヒー豆を挽いてから煎れる本格的なスタンドを構えたコーヒーボーイがスタンバイしています。私はてっきりコーヒーのプロモーションで試飲させてくれるのかと手を伸ばしたほどです。
トム クルーズの名前なのか、ミッション インポッシブルという映画の名前なのか分かりませんが、パリでは珍しく撮影現場は人だかりがしています。
後で考えて笑ったのですが、野次馬に混ざって見ていた時、「あれ、トム クルーズ?」「そうよ」「本物かしら?」「ねえねえ、あれ本物のトム クルーズ?」「そうですよ、写真やヴィデオを撮らないでください!」隣に居た人と私とスタッフの3人の会話。3人ともなぜが英語で話しているんす。私以外2人共フランス人です。いくらトム クルーズを見ながらと言っても英語で話すこともなかろうに、全く自然に英語会話でした。
遠くからでもトム クルーズのアメリカンなピカピカさが見て取れました。ヘルメットを取った時の頭の振り加減で前髪がふわりする具合など、シャンプーのコマーシャルです。
フランス人俳優の撮影の場合、どれが俳優でどれがスタッフか分からないぐらいです。道やレストランなどで見かける彼らは一般人の中に溶け込み過ぎて気が付きません。先日キャフェで隣に、嫌だ浮浪者かしらと思った男性が座ったのですが、ギャルソンとの会話と独特の声でかの有名な俳優だと分かり、よく見ればなるほど彼です。
へそ曲がりフランス人特有の美意識である、綿密な計算の上での無頓着なお洒落です。上から下までぴっちり決めるのは野暮の骨頂、センスという物が欠如している人間のやること、と決めています。浮浪者と見がまった彼もふんわり良い香りがしていました。
この野放図さ加減、頓着しない加減が室内装飾でもお洒落でもほとほと上手なフランス人の真似は、生真面目な我々日本人には中々できるのもではありません。
ここの所パリは寒くて、未だコートとブーツ姿で、雨の毎日。気の毒なトム,今週もパリジャンの心のような不安定なお天気が続きそうですがしっかりお気張り下さい。