パリで日の丸挙がる

先週は幾つになっても新しい世界を発見出来る喜びを噛みしめました。レスリング世界選手権がパリで行われそのお手伝いをさせてもらた日々です。”レスリング”と聞いて直ぐ思い浮かんだのは、映画”ガープの世界”と”キャッチャー フォックス”。人間一人で体験できる事はほんの僅か、本や映画などで疑似体験するのが精一杯です。で、キャッチャー フォックスを見直して仕事に向かいました。私が担当したのは協会の会長を始め幹部の方達です。元オリンピックメダリスト、元世界選手権メダリストの面々。山の様に盛り上がった肩と張り出した太ももの大男を目標に待っていましたところ、本当に標準的な体つきの小柄な男性陣が彼らでした。と、最初は思ったのですが良く見ればやはり違います。先ず耳、潰れています。それもそれぞれ潰れ方が個性豊かで見ていて飽きません。きっと見つめ続けていたのでしょう、内出血が固まってこうなる、針で自分で抜くんだけどね、と触らせてくれました。かちんかちんです。そして足は蟹股。中年太りなんて無縁の様です。日本の武士道精神が沁み渡っているような心意気に高校生の頃から海外に試合に出かけていたので、柔らかいユーモアも混ざってそれは素晴らしい方々です。よりびっくりしたのは、子供達もレスリングをしているのは分かるのですが、今回同行された奥様達までレスリングに巻き込まれているのです。審判になったり、合宿のお手伝いをしたり、選手達を旦那様と一緒に育てているのです。ですから、その子達が今回メダルを幾つも取得したので、自分の子供同様もうボロボロに喜んでいらっしゃいました。
スポーツ観戦をしない私はこういったシーンで君が代を始めて聞いたなとこれまた感動ひと際、その横で国歌としてなんとも突拍子もないリズムだな、天皇陛下の歩調みたい、と。
日本の女子レスリングは抜群に強くて、他の国の監督が日本の女子チームの監督に挨拶に来るぐらいです。彼女達もシングレット(レスリングのユニフォーム、覚えた!)を脱げば、へっ、さっきあそこで戦ってた子??と疑うぐらい可愛らしい女の子です。
 
 
 
 
試合を見ていて驚いたのは、日本の選手だけです、サークルに上がる前と降りる時にお辞儀をするのは。気持ちが良いマナーです。
笑ったのは、休憩の時間、何処の国も選手にバスタオルで気が狂ったかの勢いで扇いであげているのですが、日本は肩にタオルをかけてあげて腕をもんであげているのです。
 
魔訶不思議な光景。コーチの前にマスコットのお人形が置いてあるのです????それを投げることがあるのです???すると審判がそのお人形をコーチに返すことがあるのです???
何?何?何?これは、”チャレンジ”といい、判定に異議申し立てのサインだそうです。審判がチャレンジを受け付けヴィデオ判定をして、判定が変わらなかった場合相手に1ポイント与えられてしまいます。審判は判定が疑いの余地なしの場合チャレンジを拒否します。又、選手も判定に同意の場合チャレンジを拒否できます。
 
 
ルールが良く変わるので、観戦者としては分かりずらいスポーツだそうですが、無知の私の周りで皆が解説してくれるので、それも本当にテレヴィなどで解説をしている方が。。。この私でもすっかり楽しむことができました。
トウキョウオリンピックが益々楽しみです。その後はパリオリンピックだし。
やった~ぁ金メダル!!と喜び勇んでヤフーのニュースを見てみれば、レスリングのレの字も見当たりません。スポーツ欄にもない、どーゆーことかしら?