何時までも明るい浮かれた夏のパリも好きですが、秋のパリも又いいのもです。
一番好きなのは夜の散歩。オー冬も間近だな、と思わせるような風が枯葉をかさかさ巻き上げているけれど、それほど寒くはないというシチュエーションがベスト。カルチエラタンの裏道やシテ島の暗闇など古い地区を歩くのが楽しい。
自分の無意味に大きな靴音が響くような道で、その窪みから、物取りや殺人鬼が飛び出てくるんじゃないかなど中世の時代の恐怖心気分に浸りながら。
12世紀頃のパリの人口は20万人ぐらいでした。街中には獣の脂と蝋を混ぜた蝋燭の街灯がたったの3つしかなかったそうです。
16世紀になって、19時~24時までの間、2階の各家で必ずランプを1つ点ける事と条例が出ましたが、そんなもんフランス人守るわけがありません。
だらば、しょうがない数件置きでいいからランプを灯すこと、と譲歩しましたが、誰が聞くかい。毎朝平均15体の死体が見つかったそうです。
自分家で火を灯すのはイヤだけど、真っ暗な夜道を歩くのも怖い。そこで提灯持ちというビジネスが始まったそうです。松明をかざして部屋に入るまでエスコートしてもらうという契約ですが、それも何か怖い気もするのですが。
19世紀にやっとガス灯が発明され、ハレルーヤと喜んだのはいいのですが、ガス爆発や火災も頻繁に起こったそうです。
今でもパリは当時を偲ばせる暗闇が一杯あります。そもそも全体的に暗いです。家の中も暗いので、日本から我が家に遊びに来る友達達は貧乏臭い家と思っているようです。
la nuit blanche 027昨日はパリ市のイヴェントの1つ、白夜こと『ラ ニュイ ブロンシュ』でした。昼間ご案内していたお客様が是非見てみたいというご希望でしたので、カルチェラタンをいくつか廻りました。
ここはサン セヴラン教会。小さな香りつき蝋燭が並んでいるんだけど意味不明。
 
 
 
 
丁度風も吹いていい感じ、暗い裏道裏道を歩きながら、ラ ニュイ ブロンシュだから暗い中の光や音のアートを見て廻った後、サン ミッシェルの繁華街に出たら目潰し食らったような明るさにオヨヨとなりました。
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サン ミッシェル広場のインスタレーション。アーティストはベルギー人か?
 
 
 
 
 
1日2万歩歩くなんてあり得る私は、そうそう夜にまで散歩をする元気がある日は少ないのですが、すっごく寒くなる前に行きたいな。佐藤賢一の歴史小説は録音されていないのでしょうか?それを聞きながら中世の世界に行きたいんだけど。