壊されたスーツケース

時間の早さに追いつかないぐらい年をとりました。アッと言おうとして息を吸う間もなくもう9月も下旬、コートやブーツのお出ましの季節になりました。
出しっぱなしのヴァカンスで使ったスーツケースを毎日横目で睨みながら、イラッとするのにも嫌になり、同じ家に住みながらも中々顔を合わせる事がない息子に、SMSで、『スーツケースを地下の物置に片付けて下さい、お願いします』と頼みました。すると『スーツケース壊れている!』との悪い報告。そういえば、シャルル ド ゴール空港で受け取ったスーツケースはニューヨークで抜き打ちのセキュリティーチェックを受けてテープをグルグル巻きにされて出てきたなと、その光景がフラッシュバックしました。そしてスーツケースの中に”チェックしました”という紙っぺらがは入っていたなとも思い出しました。
『んなら、ユナイテッド航空に電話してその旨伝えてください』と息子にSMS。『アメリカのユナイテッドに電話するようにと言われた』 『んなら、そのようにせよ!』 『アメリカに電話したらもう遅過ぎるって言われた』というのが最終報告でした。遅過ぎるって、ついこの間帰ってきたんじゃないの、と眉間に深~い皺を寄せてカレンダーを見てみれば、あら不思議もう2週間経っていました。
スーツケースの中にドラッグストアーで買った好きなシャンプーやクリームなど、見かけが危険そうな液体物を何本もごろごろさせていたからチェックされたのか?
それにしても強引な開け方で、良くみれば全体がかなり歪んで蓋が閉まらない状態でした。それなのに何故帰ってきてスーツケースを開けた時に気が付かなかったのか?それも大いに自分を不安になる要因でした。