帰国 高松編

”帰国”と言っても、私の母が待ちに待ってる永遠の帰国ではなく、ほんの一瞬の帰国でした。
御用があって高松へパリから先ず到着しました。初めての地です。
どんなところか調べて初めて、香川県、瀬戸内海、うどん、瀬戸大橋、金毘羅山、そして直島というキーワードを見つけ本当にびっくりしました。直島のエクスポジションを何年か前にボン マルシェで見てどげなところだろう?随分と遠い、ちょっとやそっとでは行かれない所と思っていました。なのに、ホテルの直ぐ横の波止場から1時間フェリーに乗ったらそこは直島。ホテルの部屋からも真っすぐに向こうに直島が見えるじゃないですか!
俄然元気が出て船の時間、島での移動手段など調べ始めたのですが、午前中しか時間が無く、車も無い私にはちと無理かしらと諦めました。あ~あ!もう2度とここに来ることはないだろうに、直島さんさようなら。
とっても静かな高松の夜は仕事関係の知り合いと居酒屋に居座っていました。暇そうなお店の兄さんに、直島ってどーよ?やっぱり良いとこ?午前中しか時間が無くても行ける?など未練たらしく直島にこだわって質問すると、あちらの方はガイドさんだから聞いてみたら、とカウンターの反対側に座っていた兄さんを紹介してくれたというか、強引にちょっとこっち来てよと呼び込みました。でかいビールジョッキーを抱えて素直にこっちに移ってきてくれたガイドさん。
物を口に入れる暇も無く質問攻めにされて参ったのか、”あのぉ~、僕明日休みなので、もし良かったら車出しましょうか?” とんでもない、そんな折角のお休みの日に、申し訳ないです。と一応大人っぽくご辞退申し上げたのですが、顔は正直にうんうん嬉し~ぃと出ていたようです。皆かなり飲んでいたので、翌朝覚えているのかなと不安になりながら約束の場所に行くと、すっきり爽やかな装いでガイドさんは待っていてくれました。
草間彌生のドット柄の直島行きフェリーは時間ピッタリに出航し時間ピッタリに直島に着きました。先ず直ぐ目に付くのが草間彌生の赤いカボチャ。う~んんんん。
車でクルリと島全体を回りました。風呂屋や家プロジェクトや黄色いカボチャなどのインスタレーションなども見たんですけれどもね。なんか違うんだな。
ずっと、う~んんんん~んと唸っている私の様子にタジタジしちゃってるガイドさん。
2時間の直島滞在中、唸ってばかりの私。
 
 
何があんなに世界中の人を引き付けているのか分からない私はあんぽんたん?
ともかくガイドさんのお陰で行けたことに最大の感謝をしています。
結局、地元の方達のお陰でキーワード全てを制覇しました。うどんなど、グイグイ山の中の竹林の中にある、かぐや姫の家みたいな小汚い素敵なうどん屋で、1杯200円と言われても、はっ?2000円?なんだって?いくらだって?と頭が混乱する値段にこれまた感動しました。
それにしても地元民のうどんの食べるのの早い事早い事。私なんかがあのぶっとい讃岐うどんを3本食べているうちにもう食べ終わっているんですから。
全てが上手く行き、皆が幸せになって、思い出が一杯出来た高松。ありがとうございました。