パリの郊外へ印象派巡り

まぁ~、この夏は本来の北ヨーロッパ的な気候で誠に素敵です。昼間は目が潰れるほどの太陽ですが、あくまでもきりっと爽やか、朝晩はセーターなどを羽織らなければ寒いぐらい。これぞパリの夏です!
そんな中、パリにしょっちゅういらしていて、絵がお好きなお客様がいらっしゃいました。こんな素晴らしいお天気に美術館なんかに籠もっていたらもったいない、と印象派の画家達が描いたパリの郊外へご案内しました。
ルノワール、モネ、シスレーなど、今では大スター達はパリで同じアトリエで勉強していた仲間です。水が好きな彼等は揃ってセーヌ河やロワン河沿いの村へ住み始めました。

お父さんのお蔭で仲間内で一番リッチだったシスレーは、戦争などですっからかんになりました。描けども、描けども一向に売れない絵。しかし時代柄アーティストのパトロンになる人は結構いた訳でシスレーも3人ぐらいのパトロンに支えられ何とか親子4人生活していました。
妻が癌で亡くなった数ヵ月後にシスレーも癌で亡くなり、2人の残された子供達を援助したのが、既に売れっ子になっていた一番仲良しだったルノワールや印象派の仲間達です。彼らが貧乏の時にシスレーがパパのお金で皆を助けてあげたお返しです。画家達の熱い友情物語は他にも沢山あります。
そんな話をしながら歩いていると、次々に写生ポイントが現れて、ここで描いたんだわ、この道を歩いてきたんだわ、と感動連続の1日でした。
パリから電車ですと、のっけっからモネの描いたサン ラザール駅から出発します。30分ぐらいでブージヴァル、ローヴシエンヌ、マルリー ル ロワなど印象派の画家達が住んでいた町に着きます。パリの素敵な夏に是非お出かけ下さい。