パリ郊外の気取った街の1つサン ジェルマン アン レイ。

やはり王様が住んでいたお城がある街は気品があります。最近公私共の都合上頻繁に行っていて気がついたのは、もうパリに何度も来ている旅行者がちょっと冒険気分で出かけるのに丁度良い所だということです。郊外線A号線は幾つか枝分かれしているけれど、良~く気をつけてサン ジェルマン アン レイ行きの電車に乗って終点まで乗っていればいいのだから、降りる駅を確認しつつのストレスも無く、郊外線恐怖症のこの私でもリラックスして乗って行かれます。

delphine p 022そして、駅を出ればそこにお城があり、ヨーロッパ一番っぽい、100万年前からの考古学コレクションの博物館になっています。お城自体も地味ながらもルイ6世から代々の王様が関わり、ナポレオン3世までつらつら連なっています。ルイ14世がここで生まれたというのも大きなうたい文句です。
 

 

 
delphine p 008サン ジェルマン アン レイといえば、フランスのスター作曲家 クロード ドビュッシーが生まれた所。現在観光局になっている建物の上が生家として公開されていますが、本当にドビュッシーが生まれたのはそのアパートではなく、中庭に面した1階のアパートです。あのいびつなでこっぱちのドビュッシーが大腸癌で死んだ時のデスマスクを見ると、すっかり痩せて、おでこまで縮んだようで悲しかったです。

 

 

 

st germain en ley 014そして、そしてもう一人のスターはナビ派の画家モーリス ドニ。

裕福な様子が伺える彼の自宅が見学できます。ナビ派といえば真面目なキリスト教徒達の集まりで、宗教臭い絵というイメージですが、ゴーギャン、セザンヌを師と仰いでいるだけあって、ずっと軽やかで明るい親しみやすい絵です。

と思いきや、よく見ればやはり十字架なり聖書のお話なりがちりばめられていて、絶対的カトリックなのですが。家の中にチャペルがあるのも、ナビ派の人達の溜り場になったことでしょう。

これらの見学ポイントは歩いて廻れて、行き方も単純で簡単なのもサン ジェルマン アン レイのいいところです。

お昼はルイ14世が生まれたシャトー ヌフの今はホテルになっているレストランで、パリを遠くに眺めながらのお食事も落ち着いた大人の世界に浸れます。

パリからせいぜい20分ぐらいの距離なのに、パリの人とは人が違うんです。

考古学博物館でキフキフパリのお客様が携帯を置き忘れました。置き忘れた本人が気づく前に博物館の人が見学している私達を探し当てて、『何かお忘れになった物はございませんか?』と聞いてきました。突拍子もない質問に、『んな、なんも忘れてませんがな』と即答したほどです。狐につままれた様子のお客様は無事携帯電話を受け取り、その辺に居る係りの人も頓馬面している私達にニコニコと、良かったですねという感じです。決して、ニヤニヤしてアホ扱いではありません。

美術館の人も、レストランの人もタクシーの運転手も、観光局の人もパリでは見られない、優しさを滲み出している笑顔です。タクシーの運転手なんて、パリまでずっと観光ガイドしながら運転していました。

ざわざわしていて緊張するパリに疲れたら、一息付きに行くには素敵なサン ジェルマン アン レイです。