夕方家に帰る為にバスに乗っていました。えらいゆっくり運転する運転手だなと思いながらボーと乗っていました。パリの中でもこちょこちょくねくねのルートのバスなんですけれども。

確かな紳士が乗って来て、『ベビーカーを持っているマダムがいますので、後ろのドアを開けてあげてください。』と運転手に頼みました。
パリのバスは前のドアから乗り、後ろのドアから降ります。しかし、ベビーカーや車椅子の人は後ろのドアから乗れる様になっています。通常運転手は言われなくとも、ミラーで確認して、降りる人がいなくても、その人達の為に後ろのドアを開けてあげます。
その運転手、『イヤだね!!!』とそのまま発進。頼んだ確かな紳士、『別に私の為にお願いしたわけではなく、ベビーカーのマダムがいらしたから言ったまでですが。。。』

パリのバスは降りるバス停を、降ろしてくださいとブザーで合図します。にも拘らず完全無視で、降ろして合図のあるバス停を素通りして行きます。『ムッシュー、ムッシュー、ムッシュー、ムッシュー、降ります、降ります、降ります。』百万回繰り返しても無視!
『なんやあの運転手めちゃくちゃ不機嫌やで~』『ほんまかいな、ほんなあんまゆーたーあかんなあ』などど乗客の間で噂になり始めました。
なんせ、ゴリラ系のブラックの運転手、強そうです。

冷たい雨の中、きちんとバス停で待っていて、手を挙げて乗りますサインをしている人も無視して通過。
それも、人間の歩みの如くのスピードでわざわざいちいちの信号に引っ掛かるように塩梅しているような運転のしかた。一番前に座っていた私は、運転手が居眠りしているのか、或いは心臓発作でも起こしたのかと何度も顔を覗き込みました。

そのうち、『うっとこは次のバス停だけどここで降りるわ』と降りて行く心配性の人も出てきました。
決まりのバス停で止まっても、ずいぶんと離れて止まります。バスを待っていたお客さんは慌てて走って来ます。
いったいどーしたんでしょうこの運転手???お母さんが昨日亡くなったんでしょうか?